短期間で効率よく日本語を学ぶために必要なのは「集中力」です。
外国人がJLPT(日本語能力検定)の基礎レベルであるN5またはN4に合格するために必要な勉強時間は、おおよそ300~400時間。
日本語は世界で見てもトップクラスに難しい言語だと言われています。
日本語を学んでいる外国人は、日本人が何年もかけて生活の中で身につけるた日本語運用スキルを、数か月~1年で集中して勉強することが多いでしょう。
そのためひたすらに知識を詰め込む勉強では、飽きてしまったり、学習途中で内容が分からなくなってしまったり……
思うようにスキルが身につかず、いつまでも日本語で会話できないという話もよく聞きます。
限られた時間で効率よく勉強するためには、「集中力」が必要不可欠です。
今回は集中力を高め、短期間で日本語を習得するための方法についてお話します。
集中力を長続きさせる秘訣は「休憩すること」
東京大学の池谷裕二教授の実験によれば、長時間学習よりもこまめに休憩を挟んで時間を小分けにする学習(積み上げ型)の方が、学習の定着や集中力に効果があるということがわかりました。
その実験では『60分学習』グループと『15分×3(計45分)学習』グループに分けてそれぞれ学習させ、その後単語テストと脳波測定を実施。
『15分×3(計45分)学習』グループでは、3回に分けた勉強時間のそれぞれのタームに休憩時間を7.5分ずつ挟みました。
結果、『15分×3(計45分)学習』グループの方が合計学習時間が短いにもかかわらず、テスト結果もよく、脳波からはより集中できているということが読み取れたそうです。
実験から1週間後のテストでは、『15分×3(計45分)学習』グループのスコア上昇率は『60分学習』グループの117.2%となりました。
以上の結果からもわかるように、適切なタイミングで休憩を挟むのは、学習効率を上げるのに非常に効果的なのです。
25分間の集中「ポモドーロ・テクニック」
これに関連して、おもしろい手法があります。
イタリア出身のコンサルタント、F・シリロ氏によって考案された「ポモドーロ・テクニック」という時間管理術をご存知でしょうか。
ポモドーロテクニックでは、「25分間の勉強+5分間の休憩」を1セットとします。
今、日本人でも勉強や仕事に取り入れる人が増えているそうですよ。
25分間と決めて勉強するメリットは以下の通りです。
- 高い集中力をキープできる
- それにより多くの問題をこなせる
- 勉強を始めるハードルが下がる
- 達成感が得られやすい
- 心身が疲れにくい
- スケジュールを立てやすい
このように、ポモドーロテクニックには様々な効果があります。
日本語学習でもポモドーロテクニックを活用して学習を進めれば、効率的に日本語スキルが身につけられるでしょう。
集中力のしくみに基づいた日本語教材の選び方
とにかく早く外国人に日本語を習得させようとして、闇雲に知識を詰め込むのはむしろ時間のロスに繋がります。
登録支援機関には「日本語学習機会の提供」が義務付けられていますね。
今後、日本語のスクールや講座を探したり、自社で日本語講習を行う場合には、25分間ないしはなるべくステップが分かれていて短時間で勉強しやすいカリキュラムを選ぶことをおすすめします。
eラーニング「日本語カフェ」について
弊社では、オンライン日本語学習システム「日本語カフェ」をご用意しております。
日本語カフェは主に動画で構成されたカリキュラムで、日本語ならではの音や難しい漢字などをスマホを使って分かりやすく学ぶことができます。
各動画は人間の集中力のしくみを考慮して30分以内で制作されており、ステップごとにRPG形式のストーリーが進んでいくので、飽きることなく楽しんで学習を進めていただけます。
登録支援機関のみなさまに大変ご好評をいただいている大人気のeラーニングです。
もしご興味がありましたら、お気軽にお問い合わせください。